クオレ・愛の学校

イタリアのトリノ冬季オリンピックが開催中。トリノといえば「クオレ」を思い出す。ブログと同じ「日記風」で、その名もかわいいエンリーコの小学4年生の記録。
愛と友情と勇気にみちた日記がつづき、ちりばめられた「毎月の話」も、「母をたずねて三千里」を始め、じつに巧みな物語り。わたしは夢中で読みこの一節は暗誦した。
「勇ましいトリノ、壮麗のジェノヴァ、学問のボローニャ、強大なミラノ、温和なフィレンツエ、雄大ナポリ、永遠のローマ」。いつかわたしも日本のまちまちを、このように美しく書きたいと、少年の日に思ったほど。
同じトリノの教会に、キリストの聖骸布(せいがいふ)がある。あの十字架のあと、イエスの遺体を包んだ亜麻布に、その顔の形がにじみ残ったという。しかし布や付着した草の種の分析で当時のものでないと判明した。聖遺物崇拝の名残だ。
オリンピックの運営をみても、イタリアという国の底力を感じる。なんといっても永遠のローマ。カトリックバチカンがある国だ。歴史の厚みと深さがちがう。
「それからわたしたちは、ついにローマに到着した」(使徒行伝28・14)