2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「長寿に耐える」母・106歳

2008年8月23日(土)、わが母・藤尾貞子は、主イエスのあわれみで、満106歳の誕生日を迎えた。驚くべき生命力。わが母ながらあっぱれ。 わたしの母の年代が、日本史上、初めて高齢社会を体験する世代になった。昭和の初め、1930年代は「人生50年」といわれ、…

高村光太郎と日の丸の揮毫

1945年8月15日。わたしは日本の敗戦を軍隊の中で迎えた。巨大な組織が崩壊するのを内側から見た。8月20日すぎから米軍の押収を恐れて、さまざまな秘密資料が焼却された。その火のなかへ、先輩・友人が揮毫した日の丸を投げた戦友がいた。「どうして焼くの」…

北京五輪と中国と日本

2008年8月8日午後8時。めでたい8を4つ並べて北京五輪が開幕した。その開会式をテレビで見たが、これまでの西側諸国のそれと、まったく違う眺めだった。 どこが違うか。第一は「歴史の重み」だ。BC1500年・殷王朝成立以来の歴史の重層だ。第二は「文化の深さ…

虫けらのように殺されて

7月27日(日)、NHKが「兵士たちの戦争・ガダルカナル」を放映した。1942年、南太平洋のソロモン諸島・ガダルカナルでの日米最初の地上戦だ。 憤りを覚えるのは、参謀本部の高級将校も前線の指揮官も、ジャングル戦の過酷さを知らず、地図ひとつなく、米軍の…