2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

人間様が、鴨の鴨にされる

久しぶりに日光へ行った。東京のわが家の庭には、源平しだれ桃が八分咲きだというのに、いろは坂の上は銀世界。雪景色の華厳の滝も初めて見た。ふもとの東照宮でも粉雪が舞った。 たずねた奥日光の雪はいっそう深く、湯の湖のほとりに立つと、膝までもはまり…

「気にしない能力」の人を「気にしない能力」

むかし「気にならぬ能力」という一文を書いた(「ほっとしなけりゃ福音じゃない」1995年 所収)。人にはさまざまな能力があり、部屋の散らかりが「気になる能力」もあれば、「気にならぬ能力」もあると。ふつう、きちんと整理する人は「きれい好き」とほめら…

十二使徒群像「六大陸の魚」

わたしの十二使徒群像を後ろから見ると、ペトロとその兄弟アンデレが左右に並び立ち、その左にユダがうずくまる。そして右下に、フィリポが片肌脱いで「ΙΧΘΥΣ(イクトウス)の三角旗」を掲げ持つ構図だ。その旗がペトロとアンデレの後ろにひるがえる。 はじ…

十二使徒群像「ユダの救い」

十二使徒の一人ユダは「裏切り者」の烙印(らくいん)を捺(お)されて恥辱(ちじょく)にまみれる。しかし福音書本文は、彼をどうしるしているか。 ユダも、イエスが徹夜の祈りのすえ(ルカ6章)「これと思う十二人」(マルコ3章)に選ばれた一人だ。しかし…

十二使徒群像「大先輩ペトロ」

十二使徒の棟梁はシモン・ペトロ。「共観福音書」と「使徒言行録」の4つの「弟子一覧表」で、すべてトップはペトロ、ビリはユダだ。わたしの群像でも、上段中央にすえた。右手に黄金の「天国の鍵」を握らせ、左手に大きな玉を持たせた。そして両足はブーツを…