白鷺城 三つの条件

２月２２日、久しぶりに姫路の白鷺城に登った。冬の青空にそそり立つ雄大な城郭は、世界文化遺産にふさわしい美しさだ。なぜ姫路城が美しいか。わけは三つ。
第一は優れた設計思想。第二に最高の材料を使用。第三は仕事に手抜きがない。
新築のさいはきれいな建物も、風雪をへると惨めたらしくなるものと、かえって風格が出るものとがある。1600年創建の姫路城が400年をへて堂々たる姿なのは、この三つの条件を満たしているからだ。
これは会社や学校や個人でも同じだ。風格の出る個人や会社と、その逆と。
会社や学校では、第一の設計思想は創立の目的・精神。第二の材料は業務のソフト。第三は人材だ。個人でいえば、第一に何を目指して生きるか。第二にどのように生きるか。第三にだれと共に生きるか。この三つだ。
キリスト信者はどんなに小さい者も、この三つの条件を満たしている。キリストを目当てとし、キリストに守られて、主にある友と力を合わせて生きるからだ。
「大きな建物を見ているのか。一つの石もここで崩されずに他の石の上に残ることはない」（マルコ13・2）