奥丁字桜(オクチョウジザクラ)

shirasagikara2006-03-20

山形のキリスト教独立学園からいただいた木が三本うちの庭にある。
じつはホオ(朴)の木がほしかった。助川校長が苦労して学園の裏山から掘り出された。「これも珍しい」と上溝桜(ウワミズザクラ)の細い木も掘られた。それに山桜も一本おまけ。
しかしホオの木は枯れた。ウワミズザクラは大切にした。去年少し花をつけたので写真に撮って助川先生に送った。「これはウワミズザクラでなく、オクチョウジザクラでした」の返事。そして改めてウワミズザクラの苗をいただき大事に育てている。
けがの功名のこの奥丁字桜(オクチョウジザクラ)が、ことしいっぱい花をつけた。「オク」とは東北など日本の奥に多いからだ。「チョウジ」は二つの花が同じ場所から生え、ギリシア文字の「Λ」形、漢字の「丁」の字に見えるからだ。
このオクチョウジザクラは、なんとも奥ゆかしい気品のある小花だ。梅や桜のように枝一面に花をつけない。それでいて凛としている。花が少ない美しさがある。空間の美だ。
キリスト信仰も、華やかな大輪もあれば、凛とした空間の美を持つ小花もある。
「野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、つむぎもしない」(マタイ6・28)