わが母105歳・貞子大元帥

shirasagikara2007-08-27

母・貞子がこの8月23日(木)、満105歳を迎えた。明治35年(1902)生まれ。まさに主のあわれみ。
わが家では70歳になれば、むかしの日本軍隊の少将、80歳で中将、90歳で大将、100歳で元帥と、わたしが勝手に名づけている。母は5年前の100歳から元帥。わたしと妹の主人・桜井宣隆さんは中将。家内と妹は少将だ。つまり老人一家が外階段の上下に住む。
そしてついに大元帥・貞子閣下誕生だ。寝たきりだが顔色もいい。額にはしわがあるが、目尻にも口まわりにも、老人特有の小じわがない。
母のおかげで「人はこのようにして老いてゆく」の教育をうけている。柔らかいものはよく食べる。味はわかるが鼻は利かない。言葉は不明瞭だが、介護士さんに「ありがと」という。面白い話に「ふ、ふ、ふ」と笑う。骨太の骨が硬く、両足もねじれそう。「お母さん、子どものころから賢かったと?」「ほめたらいかん」。最近は妄想も減った。
ほとんどの世話は同居の桜井夫婦。とくに妹がする。母の子どもはわたしと妹だけなのに、いっしょに住むとは特別の祝福。母にも子どもにも。「お母さん、きょうは礼拝」と耳もとで言うと、きまっていい顔になる。おごそかな大元帥の顔。賛美歌では口が動き、つぎの歌詞をわたしより早く言うこともある。しかしいつ召されてもおかしくない大元帥
「たらちねの母の終りも近からし細りたまへる御手をさすりまゐらす」(南原繁
「その信仰は、まずあなたの祖母ロイスと母エウニケに宿りました」(第2テモテ1・5)