二代目

shirasagikara2006-01-13

けさ103歳の母をくるまに乗せて歯医者さんへ。車椅子に移しそのまま診察室だ。
母は二代目の先生が好きでよく通う。医者は注文の多い患者で成長するという。
並川歯科医は落語がうまい。あの立川談志一門に属し、並川抜志(ばっし・抜歯)という芸名まである。また指先が器用なことは診察室入口の折り鶴でわかる。半円形のカプセルに10羽並んだ鶴の、いちばん小さいのは4ミリ角の折り紙だ。
このユーモアと器用さが、歯の治療を確かなものにしている。患者が安心してまかせられるからだ。つまり余裕のなかに折り目正しい仕事ができるということ。先代の大先生がまたうまかった。入れ歯はいつも最初から違和感がない。この親にしてこの子あり。やはり二代目だなと思う。
クリスチャンでも、初代は肩ひじ張った風情があるが、二代目は肩の力が抜けて丸くなる。キリスト信仰も気張らないがいい。ただ中身はきっちり証ができる折り目正しさがほしい。
「生きるにしても、死ぬにしても、わたしたちは主のもの」(ローマ14・8)