雪の蝋梅(ろうばい)

shirasagikara2006-01-23

おとといの土曜日、予報どおり東京は朝起きると真っ白な雪。その日いちにち深深と夜まで降りつづき、5年ぶり10センチの積雪となった。
快晴の日曜の朝、蝋梅を見ようと雪の庭に出た。金曜の朝はまだつぼみだったのに、雪をかぶって花びらが開いていた。その名の蝋のように半透明の黄色い上品な花だ。
むかし12月を「臘月」(ろうげつ)とよび、新年には12月を「旧臘」とふりかえった。その12月につぼみをつけ始めるので「臘梅」ともいう。
「臘梅のふふめる小枝を床に活けことほぐクリスマスあふるる恵み」(山田幸三郎)
ふつう花は太陽に向かい、上を向いて花を開くのに、蝋梅はなぜかうつむいて咲く。ほかの花に先駆けて冬に咲く強さといい、その色といい、その香りといい、その恥ずかしげなさまといい、キリスト信者の姿もかくありたいと思う花だ。しかもきょうは、雪をかぶり、寒さに耐え、芳香を放つ蝋梅は奥ゆかしいかぎり。
「みな互いに謙遜を身につけなさい」(第1ペテロ5・5)