ひとり口、ふたり口

「子ども一人、大学まで出すと2千万円かかる」。こんな話を聞くと「二人で4千万、三人で6千万、とても子どもは産めないわ」と若い女性は思うだろう。
しかし2千万、4千万円が一度にいるわけでない。毎日生活して、食べて働いて寝起きするうち、ふりかえれば子どもの教育に2千万円かかっていたということ。
日本のことわざにも「二人口は過ごせるが一人口は過ごせぬ」とある。つまりむだの多い一人暮らしより、夫婦二人は経済的というわけ。けっこう人は生きてゆける。
日々の仕事も同じだ。あれもこれもと、のしかかる仕事を考えるとため息が出るが、一つ、一つこなしてゆけば、いつしか仕事の山は消えるもの。
洗礼を受けてクリスチャンになりたては、「主よおわりまで仕えまつらん」と賛美歌を歌って、途中挫折しないかと心配するが、大丈夫。毎日、毎日、主を喜んで生活するうち、20年、30年、50年の信仰生活を、振り返って感謝するようになるのだ。
「落ち着いた生活をし、自分の仕事に励み、自分の手で働くように努めなさい」(第1テサロニケ4・11)