如月(きさらぎ)

きょうから2月。古い呼び方では2月を「如月」と書いて「きさらぎ」と読む。「着物をさらに着る」が語源らしい。「四月一日」という珍しい姓がある。「わたぬき」さんと読む。貧しかった時代、一枚の着物に綿を入れて冬着とし春四月に綿を抜いて春着とした。
日本語はおもしろい。「戦い」は「たたきあい」、「車」は「くるくるまわる」が始まり。「うなぎ」は「鵜難儀」が元だ。うなぎをのみこんだ鵜が難儀するからだ。
漢字もおもしろい。「木」の中に「日」が昇れば「東」になり、木の上に日が昇れば「杲」(あきらか)で、木の下に日が落ちると「杳」(よう)として(くらい)。木の下で口を開ければ「杏」(あんず)が落ち、木の上で口を開けるのは「呆」(ぼけ)だ。
中国の文字なのに「義」という字が聖書とつながる。よく聖書に出てきて、「神の義」とか、「義と認められる」などと使われる。それはキリストが十字架で死に、そのあがないによって、罪ある者が罪なき者と認められるという意味だ。キリストが犠牲の子羊と見られている。その「義」は、「我」の上に「羊」が立つ。
「キリスト・イエスによる購い(あがない)の業を通して、神の恵みにより無償で義とされる」(ローマ3・24)