朴魯洙さんの「個人訳新約聖書」の新聞記事

「キリスト新聞」が3月25日号で、朴魯洙さんの「個人訳新約聖書」を取り上げてくれた。「韓国で初めての試み」と題し、9段ぬき11字×130行のかなり大きな扱い。その文章を米窪博子社長はわたしに書かせてくださった。
韓国で聖書の翻訳が始まったのは1890年ころ。英米の宣教師が中心になりキング・ジェームス欽定訳に強く影響されたという。1900年に新約全書が、1910年に旧約全書が完訳。これが「旧訳版」。さらに改訳がすすめられ1937年に「改訳版」が刊行。これを今も韓国のプロテスタントのほとんどで使用。
韓国でも基督教(プロテスタント)と天主教(カトリック)の「共同訳」も1971年に出たが、カトリックの主張が多いと、プロテスタントではほとんど使わない。
わたしが驚くのは、韓国のプロテスタントが「改訳版」という70年前の、日本でいえば「文語訳」のような聖書を今もって使っていること。また日本ではたくさん個人訳が出ているのに韓国では朴魯洙さんが初めてというのも驚き。朴さんの個人訳の意味は重い。
韓国はとても信仰熱心、伝道熱心と聞くが、聖書そのものに迫る熱心はまた別か。
「初めにことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった」(ヨハネ1・1)
(朴魯洙さんの聖書翻訳の苦労などは1月11日の「ブログ」をごらんください)
<朴魯洙訳「新約全書」(ソウル・光明文化社刊。A5大判・総金縁、本文817頁、聖句辞典146頁。22000ウオン)> 本書の購入を希望される方は、白鷺えくれ舎で取次ぎます。送料共・3000円。