平凡な主婦の非凡な最後・浜谷不二さん

shirasagikara2006-04-15

昨年3月10日64歳で主に召された浜谷不二さんの記念会が、きょうつくば市で開かれた。
2003年5月、彼女はすい臓ガンと診断され「命はあと半年」と宣告された。それを聞いた彼女は、その生涯の最後に三つのことに集中した。第1は「聖書のことばへの集中」。第2は「ウオーキングへの集中」。第3は「キリスト教メンタル・ケアへの集中」だ。
第1の「聖書のことばへの集中」はすさまじい。自宅居間の壁も食卓も、入院したベッドの周りも枕元や枕の下まで、聖書のことばが取り巻いた。火花が飛ぶような激痛の中で、彼女を支えたのはこの聖書であった。
第2の「ウオーキングへの集中」。彼女は21世紀に替わるのを期してウオーキングを始め、ガン宣告のあとも生きがいのように歩きつづけ、2004年9月1万キロを踏破し、日本ウオーキング協会から「達成認証」を受けた。昇天半年前だ。
第3の「キリスト教メンタル・ケアへの集中」は、病気や死別や離婚や介護の悩みを、彼女は電話口でやさしく聴いた。自分の意見は押しつけず、ひたすら相談相手の友となった。つくばから渋谷まで往復4時間をかけ、3時間の電話相談を喜んでつづけた。入院2か月前まで。
「平凡な日本の主婦の非凡な最後」であった。
「主の慈しみに生きる人の死は主の目に値(あたい)高い」(詩篇116・15)
(写真は北海道釧路湿原で。2004年6月 )