日本の冠・平和憲法

むかし日本は胸を張り/「無敵の陸軍・艦隊」と/威張ったけれどみな滅び/日本国中焼け野原/いくさに負けて兵隊さん/300万人も死んでいた/アジアの人は千万も/日本が起こした戦争で/いのちを奪われ家焼かれ/日本はアジアの/のけ者に。
いくさに敗れてこの日本/みじめな国となりました/食べるにこと欠き家もなく/働きたくても仕事なく/ちまたにあふれる失業者/家を焼かれた戦災者/やっと帰った引揚者/傷痍軍人は物乞いに/親をなくした浮浪児ら/元気がいいのは占領軍/ジープにパンパン同伴駆け回る。/あわれなるかな敗戦国。
そのとき躍り出でたるは/「日本国憲法」「新憲法」/いくさに負けて2年目の/1947年5月3日のことでした/「目からうろこ」の日本人/あの天皇はシンボルに/主権はわれら人民に/男女は同権、自由、人権守られる/なかでも憲法9条の/「戦争放棄」に驚いた/まこといくさはもうしない/二度と戦争やるまいぞ/国中「平和憲法」を喜んだ。
そして59年目のこの春に/政府は米軍と手を握り/なんとか海外派兵をねらっても/「平和憲法」が手を縛る/イラクで人道援助しかゆるされない/この憲法こそ60年/日本の繁栄支え来て/世界に胸張り唯一誇れる「日本の冠・平和憲法」。
「ああ幸いだ、平和を作る人たち」(マタイ5・9)<塚本虎二訳>