銀杏(イチョウ)のオス、メス

shirasagikara2006-07-21

久しぶりに日比谷公園をさまよった。むかし永田町で働いていたころ、昼休みに霞ヶ関を抜け、この公園をよく仲間と歩いた。そのとき上司の猪熊泰三という、東京大学の名誉教授で林学の専門家が、いろいろ草、木のことを説明された。
なかでも忘れられないのはイチョウのオス、メスの話。銀なんの実がなるのは、もちろんメスのイチョウだ。それは葉を見ればわかる。猪熊さんは「ズボン」と「スカート」と教えてくださった。
ズボンは葉のまん中に切れ込みがあり、ズボンのように分かれている。これがオスの樹。メスの樹の葉は切れこみがなくスカートのよう。もちろん例外はあって、メスの樹にも切れこみのある葉もあれば、その逆もある。だから樹の全体をよく見て判断する。
そういえば、神社やお寺の入り口の両脇にイチョウの大木が左右にそびえているが、オスとメスの樹を植えているのだろう。
それにしても神さまのなさることはすごい。葉のわずかな違いでオス、メスが分かるとは。人間の男女の違いもひと目でわかる。もちろん例外はある。男のような女性。その逆。イチョウのように、全体で判断せずばなるまい。
クリスチャンの本物かどうかは、ひと目ではわからぬ。しかし全体を見れば判断できる。
「それぞれの種を持つ実をつける果樹を、地に芽生えさせよ」(創世記1・11)