本塁打56本、ヒット1000本

20日の日曜日、5万人の大観衆を集めた甲子園での全国高校野球勝戦は、駒大苫小牧早稲田実業が、1−1のまま延長15回で引き分け、きょう21日再試合となった。
この15日間で入場者はすでに80万人をこえ、過去最高の81万人(00年)を、この再試合で軽くこえるのは確実。
今年は本塁打も過去最高数(84年・47本)を塗りかえた。決勝戦でも苫小牧が本塁打を放ちこれで56本。ヒットも1000本をこえる「打高投低」ぶり。その秘密はバットだ。
01年、日本高野連はバットを前より100g重くし、直径を細くした。それから5年、この重いバットに選手が筋トレで対応。また打撃用マシンで140〜150キロ台の速球を打つ練習に励んだ結果らしい。しかしホームランは華々しいが、安打1000本のうちわずか56本だ。一発逆転でなく、しこしこと出塁し、ヒットで塁をすすめ、点を取るのが大事だ。
野球は攻撃と守備のゲーム。教会にも攻撃と守備がある。教会の攻撃とは福音の伝道。その形はじつに多彩。しかし殉教のような本塁打でなく、地道に塁をすすめる伝道がいい。
教会の守備とは福音の真理を守ること。この方法もじつにさまざま。守備の堅いチームは相手の攻撃力をそぐ。2000年間、教会は主に守られながら、塁をすすめた。
「およそ鍛錬というものは、当座は喜ばしいものではなく、悲しいもの」(ヘブライ12・11)