賛育会病院にて

shirasagikara2006-10-11

きのう「神さまの指紋」を書いた。きょうたずねた東京・錦糸町に近い賛育会病院は、見えざる神さまの指紋がしっかりつけられた病院だ。
1918(大正7)年、東京大学キリスト教青年会の学生が「妊婦乳児相談所」を始めた。都市貧困地区でのセツルメント活動だ。それがいま堂々たる大病院に発展したが、11ある診療科目の筆頭に「産婦人科」がある。むかし病院の横は「タヌキ通り」と呼ばれた。おなかの大きな女性がぞくぞく来診に通ったからだ。昭和10年代は毎年15000人の出産があった。今は1年1500人に減ったがそれでも多い。産婦人科助産師だけでも25名いる。
この病院は隅田川の東にあり、関東大震災、米軍による東京大空襲で施設は二度全滅。1951年に病院本館が修復したとき、民間病院としては珍しく昭和天皇・皇后が視察した。
じつはこの7月、院長に関根義夫先生が着任された。関根先生は精神科の医師。精神科で院長は珍しいが、この病院は理念に「キリスト教の隣人愛」を掲げ、院長はクリスチャンとの不文律があり懇望されたらしい。無教会の政池仁先生の弟子で、東大病院に勤めながら浦和キリスト集会を主宰し月報をだし、毎日曜日に浦和市民会館で聖書講義をされる。わたしも2、3度話しにうかがった。さらに神さまの指紋がつくことだろう。
「イエスは言われた。「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である」(マタイ9・12)