キム・ジョンイルさん

いま北朝鮮金正日さんは、核実験をしたため世界で注目ナンバーワンの人物だ。
この9月「マンガ 金正日の正体」という本を読んだ(小学館文庫)。韓国のマンガ家・李友情(元韓国漫画家協会副会長)の作で、翻訳は李英和関西大学教授)。韓国では発行禁止になった。韓国政府の対北朝鮮太陽政策を批判しているからだ。
金正日の1942年の誕生から、その生涯をつぶさにえがいているが、わたしは朝鮮半島地政学上の位置を感じつつ読んた。それは南の日本と、北の中国の存在だ。半島国家はローマ帝国のように大発展することもあるが、朝鮮半島のように南北から侵略されやすくもある。とくに中国からの侵攻は日本の比ではない。
だから朝鮮民族の反中国感情は根深いはずだ。反日はあらわに口にできるが、反中は陰にこもる。しかも石油をはじめ経済の首を押さえられている無念さ。この固くちじこまった小国があぶない。核実験は小国がオレは強いぞとのカラ威張りだ。 日本がそうだった。貧しい国が「無敵艦隊」と威張っていた。
北朝鮮の首都ピョンヤンは、かつて「朝鮮のエルサレム」といわれるほどクリスチャンが多かった。共産政権下で教会は壊滅したが、200年の迫害下でも日本のキリシタンが生き延びたように、キリスト信仰は残っているにちがいない。
「キリスト・イエスに結ばれて信心深く生きようとする人は皆、迫害を受けます」(第2テモテ3・12)