栗の木の椅子、内側の腐れ

shirasagikara2006-12-05

栗の木で子どもの椅子を作っている。高さ60㎝、直径40㎝、胴回り125㎝の太い幹だ。年輪はざっと60は越す。山形の独立学園の牧舎の裏にあったものをいただいた。
栗の木は堅い。むかしは鉄道線路の枕木にしたほど。いちおう太いマジックペンで線描きをして、背もたれ、肘かけ、子どもが座る腰の高さをきめる。
堅い栗を削るのはたいへん。一番太いノミをガンガン木槌でたたいても薄くしか削れない。もう1か月、時間が取れる日は1時間ほどガンガンやるが遅々たるもの。時どき家内が出てきて「うるさいから、もうやめて」という。
やっと子どもが座る高さがひろがり始めたが、困ったことが起きた。奥に腐った栗皮色の粉の箇所が出てきたのだ。細長いノミで掻い出しているがかなり深い。表面からまったく見えない。
米国カトリック教会が苦している。2002年以来、幼児への司祭たちの性的虐待事件が暴露され、最近も巨額の和解金を被害者に支払うと合意(「朝日新聞」12月2日)。2002年以来、米国ではカトリック教会への大口寄付が激減し、修道女志願者も急速に減った。カトリックという太い幹のまん中が腐っていたのだ。外から堂々と見えるもの、人もうらやむりっぱなもの、それが危ない。福島、和歌山、宮崎県知事の逮捕、辞職にそれを見る。省みて我はいかに。
「有能な妻は夫の冠。恥をもたらす妻は夫の骨の腐れ」(箴言12・4)