もっとイエスを

もっとイエスに近づこう。もっとイエスを見つめよう。もっとイエスに驚こう。
エスは、その出生からしてミステリアス。たぶん17歳ほどの村娘マリアを母として生まれ、父ヨセフの大工仕事のそばで育った。聖霊によって身ごもったことは、夫ヨセフには告げたが、わが子イエスには話さなかったマリア。しかし日を追うごとに、やはりただ者ではないと気づくイエスの成長ぶりは、マリア29歳、イエス12歳のエルサレム神殿での学者との論争で示される。
マリアが47歳のころ、30歳になったイエスがぷいと蒸発した。人のうわさでは、ぱっとしない12人の弟子をつれて村々、町々を巡り、集まった群衆はこんな話聞いたことがないと目を丸くしているという。「神に近い者が遠い、遠い者が近い」「天の神さまを信じ切れば、食べること、着ることの心配はなくなる」「信仰熱心な人でなく、罪人が天国に近い」と話し、たくさんの病人を治して喜ばれ、宗教家をこっぴどく批判しているらしい。
マリアは50歳のときエルサレムに上った。そこでわが子が十字架で刑死する姿を見た。世界一不幸な女性となったが、イエス復活の知らせに世界一幸福な女性に変わった。
マリアはわが子ながら、もっとイエスを知りたい。もっとイエスを仰ごうと思ったに違いない。そう、わたしたちも、もっとイエスを喜びたい。
「主はすぐ近くにおられます」(フィリピ4.5)