アフリカ・ニジェールの吉岡陽子さん

shirasagikara2007-02-12

アフリカのニジェールから、医療宣教師の吉岡陽子さんが一時帰国してわが家に二泊されました。わたしは彼女が米国のフィラデルフィア日本人教会にいるころ知り合った仲です。
ニジェールサハラ砂漠の南側にあります。日本の三倍半の広い内陸国で、摂氏四〇度のその暑い国に、彼女はもう一二年間も看護師として働いていられます。首都ニアメから五〇〇キロ離れたガルミ村に、プロテスタントの病院があり、教会もあり、ニジェール人の牧師もいるそうです。
彼女はニジェールに行く前、米国、カナダで研修を受け、英語、フランス語はもちろん、イスラム文化、その他の準備を整えました。日本を出て一二年目にアフリカへ渡ったのです。
いまは病院で看護師として働くほか、現地のハウサ語で予防医療にもあたっています。医師は現地の二人をふくめ五人おり、看護師、X線技師、助産師、看護助手など、ニジェール人職員一四六人が働く、一〇〇病床の地方中核病院です。ちかごろは、吉岡さんら外国人医療宣教師と現地スタッフが、チームを組んで村々を廻り、保健衛生、栄養、エイズ対策、農業知識の普及、さらに集落の保健委員の組織化など、地道な活動をすすめているようです。
人口の八〇%がイスラムの国でのキリスト教の伝道は根気が要る仕事です。それでも国内にプロテスタントの教会だけでも一〇〇ほどあり、受洗者もどんどんふえ、ニジェール人牧師がハウサ語で説教しています。彼女は四年に一度は日本へ帰国しますが、頭の下がる話を聞かされました。
一九世紀末、米国で創設されたSIM(Serving In Missions)は、四六ヵ国に宣教師を派遣し、教会を建て、また病院をつくって宣教に努めていますが、個々の宣教師はSIMから報酬を受けません。その個人を支援するそれぞれのグループからのサポートで自立する仕組みです。「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、地の果てに至るまで、わたしの証人となる」(使徒1・8)<写真は2月11日・左から吉岡陽子、藤尾尚子・正人>