ナンシーのサプライズ・パーティ

shirasagikara2008-01-21

ナンシーの結婚が決まり、サプライズ・パーティを計画。もちろん本人に日時は教えない。しかし本人もいつあるかと期待する。米国ニュージャーシー州の田舎町でのこと。
その日ナンシーには、日本から来たマコト君の誕生祝いのためと、遠い町のケーキ屋まで走らせる。その留守に大急ぎで部屋飾り。ブライダル・シャワーだから天井から手づくりの拡げた傘もぶらさげる。用意万端整ったところへナンシーが帰宅。まっくらな部屋へ入ると「ハッピー・ブライド!」。サプライズは大成功。
ところが、その部屋には男性は入れない。婚約者も、父親も、私も外から窓越しにのぞく。大きなテーブルには贈り物が並ぶ。10人余りの女性が座り正面はナンシー。ナンシーの左の方が贈り物の包みを解き、だれそれ様からと言って全員に廻す。右の方はその記録係。また紙皿に解いた紐をホッチキスで留め、最後にナンシーにかぶらせる。色とりどりの細い紐がゆらゆらと下がり、その二本であごに結ぶが、じつにかわいい。
感心したのは、結婚が決まると婚約者らは、デパートに新婚生活に買いたい台所用品の一覧表を渡す。贈り物をしたい人はデパートで、その品物と自分の予算と合う品にマークする。すると新婚家庭に必要なものはそろうし重複しない仕掛けだ。じつにかしこい。
ナンシーは看護師。その勤める病院の待合室で、父親のボブは「この病院には、ほんとうにやさしい、腕利きの看護師がいる」との会話を聞いた。「その名前はと聞くとナンシーだった」とボブは私に話した。米国の田舎には、素朴な、日本ではみられない、奥深いクリスチャン家庭がある。昨年8月、私はそのナンシー、ボブと再会し抱き合った。(写真・中央がナンシー)
「有能な妻は夫の冠。恥をもたらす妻は夫の骨の腐れ」(箴言12・4)