国会議事堂中央食堂でめしを食う会

shirasagikara2012-07-30

日本の国立国会図書館を英語で書くと<National Diet Library>になる。いまオリンピックをやっている英国の議会は<Parliament、パアーラメント>、米国や中南米は<Congress、コングレス>というのに、日本は、スエーデン、デンマークと同じく、国会をくDiet、ダイエット>という。「ダイエット」と聞くと日本人はまず「食事制限」を思うが、常の食事の意味もあるし、もちろん「国会」のことだ。
むかし国立国会図書館調査局で働いていたころ、ひるは足ならしに議事堂1階の中央食堂へ行くと、いつも顔を合わせる図書館の仲間が20人ほどいた。そこで上司の関口隆克先生と相談して「中央食堂でめしを食う会」<セントラル・ダイエット・クラブ>略して<CDC>をつくった。ダイエットに<国会>と<食事>の両方の意味を持たせたのだ。
愉快な仲間で会則までつくり、会員を食欲に応じて等級に分け、当時の叙勲の勲何等を茶化して<食い(勲)1等>から<食い8等>まで定めた。また食事習慣で「専門食(職)」も分類した。関口先生が総裁で食い5等の小盛食、わたしは会長で食い2等、専門は上残飯食。それは調査局員で、ピアニストであり女性の東大卒第1号の藤田晴子が、いつも「藤尾さん、全部食べ切れないの、半分食べて」と、カレイの身の半分を、食べる前にわけてもらう様子を見られたからだ。
年に1度は「CDC ソバの食い放題」をした。わたしは管理職仲間から金を集め、中央食堂の中央にテーブルを長く寄せ、盛りソバをずらりと2段かさねで並べ「食い放題」をやった。だいたい盛りソバ2枚が多かったが、3枚、4枚食べた者もいた。中央食堂のレジのおばさんは、こんなにソバを食べてくれるのはありがたいと、ソバ職人といっしょに挨拶に来て、全員にミカンをふるまった。以後いつもわたしだけに、レジで金を払うときにミカンをひとつくれるならわしになった。
こんなことを書くのは、職場で働くとき、愉快な気分で働くか否かが大事ということだ。教会も、そこへ行くのが楽しく、またしてもキリストの話を聴きたくなる場所であればいい。
「見よ、兄弟が共に座っている。なんという恵み、なんという喜び」(詩篇133・1) <写真は庭の水引草>