おかしな電話、ご用心

shirasagikara2013-03-25

3月20日(水・祝日)の朝、おかしな電話がかかってきた。
「もしもし、藤尾先生でいらっしゃいますか」「はい、藤尾です」「わたくし、広報堂の○○と申します」「こうほうどう?」「はい、広島の広、報告の報、お堂の堂です」「そう」「じつは、先生がお書きになった『ほっとしなけりゃ福音じゃない』というご本を、国会図書館で読んで、たいへん感動しました」「それはどうも」「つきましては、この本を広くみなさんに知っていただくため、産経新聞に全面広告を出したいと思います」「広告ですか」「はい、全国から44名の方を選んで、その著書を広告しますので、お一人、葉書より小さめになります」「内容は」「こちらの解説者が書いて表紙もカラーで入れます」「それはどうも」「それで、3月××日号に掲載し、出たとき新聞をお送りしますので、24万円払い込んでください」「24万円」「はい」「しかし、あの本はもう品切れで、広告して注文があっては困るのです」
すると電話の相手が代わった。うそか、まことか「恵泉女学園大学のだれそれ様とか、聖学院大学のだれそれ様とかも応じられた」と説明がつづき、「青山学院創立者のだれそれ様の子孫も」と言ったので、「青山学院の最初の院長は本田庸一でしょう」と言うと、ぐっとつまり「三代目でした」とあやしくなった。
だが、品切れ本を広告しても仕方がない。第一、新聞読書欄の販売効果は、朝日新聞がダントツで高く、ぐっと落ちて毎日新聞、さらに落ちて読売新聞、さらに落ちて産経新聞だ。産経では効果はない。そこで「いま『ほっとしなけりゃ福音じゃない』は、電子書籍に入れてくださる方がいて、その準備中なので、もし広告に出すなら来年以降」と断った。
断ったあと、グーグルで調べると「褒め上げ商法」「全国の44名に選ばれました」「24万円をお支払い下さい」「ぼったくり広告に注意・広報堂なる会社」とある。どうやら44人に電話して、承知した22人分を掲載するらしいので、24万円を22人が振り込めば528万円。産経新聞の全面広告代は240万円。まさにぼったくり。高齢者をねらう歌集・句集の電話勧誘もあるとか。新手の振込サギまがい。「おのおのがた、ご用心」。
「神に従う人は、偽りの言葉を憎む」(箴言13・5)<写真は庭の源平枝垂れ桃>