2013-01-01から1年間の記事一覧

イエスさま、死んではいけません。自殺者の救い

わたしは、自ら命を絶った方の葬儀に三回あずかりました。一人は若い求道者でしたが、二人はすばらしい才能を持ち、深いキリスト信仰のかたでした。それも親代々の、信仰がからだに染みこんでいるお方たちでした。だれしもが「なぜ」「どうして」と驚き、落…

マタイさんが好き

マタイさんは、ユダヤという国の税務署の役人でしたが、イエスさまに呼ばれて仕事を辞め弟子になりました。公務員は一度退職すると、もとの仕事に戻れません。ガリラヤ湖の漁師だったペトロをはじめ四人の弟子は、十字架・復活のあと「漁に行こう」と、また…

句集・秋茜(あきあかね・赤とんぼ)

勝原文夫君が第四句集「秋茜」を出した(白鷺えくれ舎 2013年4月刊 袖珍判 90p)。赤表紙に金文字は彼の装丁だ。彼とは65年来の親友。彼の専門は農業経済。1987年に国立国会図書館調査局を退職後、新設の徳山女子短大の教授に迎えられ、その学長も7年勤めた…

松田敏子さんの「有り金全額献金」

「財布全額献金」のことを前週のブログで書いたあと、松田敏子さん(1921年ー2008年)もそうだったと思い出した。 松田敏子さんが和歌山女子刑務所の刑務官だったころ、全国の女子刑務所から選ばれた女囚20名を、大阪府の縫製工業団地の女子寮の1棟に交替で…

レプトン銅貨2枚の「財布全額献金」

イエスがエルサレム神殿で「賽銭箱の向かいに座って、群衆がそれに金を入れる様子を見ておられた」(マルコ福音書12章)。そこへ、服装、髪型から貧しいやもめとひとめでわかる女性が近づいた。イエスが驚いたのは、そのこぼれるばかりの笑顔だった。その女…

もし中国軍が日本に侵攻したら

もし中国軍が日本に侵攻して沖縄・九州を占領。傀儡(かいらい)政権を樹立して日本から切り離し、さらに広島、大阪、名古屋、東京を始め大都市を制圧すれば、日本政府は北海道に本拠を移し反撃に転じるでしょう。抵抗する日本の北陸や東北以北は中国の激し…

オガタマの花

いま窓の外に、オガタマノキの白い花が咲き誇る。2010年5月、阿佐ヶ谷の神社境内の植木市で買った。植木屋が庭に植えたとき、梢に手が届くほどだったが、まだ花がついていた。そしてことし4月、はるか高くなった枝一面に白い花が湧くように咲き出した。桜の…

「南無アッバ」それがいい

キリスト信仰に入る道はいろいろ。しかし行き着く先は、いずれもイエス・キリストただお一人。 使徒パウロのように、キリスト迫害者からあざやかに回心する人もいれば、いつのまにかクリスチャンになる人もいる。罪意識に苦しみ抜いて救われた方もいる。苦し…

鳥が飛ぶ 花が咲く 風が吹く

鳥が飛ぶ 庭を飛ぶ 低く飛ぶ/ 木にとまる 枝移りする チチと鳴く/ つがいが来る 枝にならぶ/ 土に降りる 土をついばむ/ 蹲(つくばい)に乗る 水を飲む もういちど飲む/ つがいも飲む また飲む/ 一羽が飛び立つ あとを追って飛び去る/ イエスは見た 鳥の「自…

武士道の山

「武士道」を書いた新渡戸稲造に「武士道の山」という短文がある。いずれも原文は英語だが、「随想録」に収められていて、図書館へ行かなくても電子書籍で無料で読める。 その山は五つの地帯にわかれる。「ふもと」から「中腹」へのぼり、「高地」から「頂上…

おかしな電話、ご用心

3月20日(水・祝日)の朝、おかしな電話がかかってきた。 「もしもし、藤尾先生でいらっしゃいますか」「はい、藤尾です」「わたくし、広報堂の○○と申します」「こうほうどう?」「はい、広島の広、報告の報、お堂の堂です」「そう」「じつは、先生がお書き…

気になる能力、気にならない能力を、気にされないイエス

台所が汚れたり、周りが騒がしいことに気づいた時、それがすごく「気になる人」と、あまり「気にならない人」がいる。そのさい、気になる人はきちんとした人、気にならぬ人は神経が鈍いと思われやすいが、はたしてそうか。 伝道者・政池仁先生の、ゆきえ夫人…

東京スカイツリーと東京大空襲

3月6日、初めて東京スカイツリーに昇った。東京・埼玉の旧国名・武蔵(むさし)を数字にした634(ムサシ)メートルの世界一高いテレビ塔だ。地上350メートルの第一展望台まで40人乗りのエレベーターで昇る。わずか50秒。さらに450メートルに第二展望台。いず…

上を向いて話そう

三月になった。桃の節句だ。娘が結婚してアメリカで孫娘を産んだとき、日本から雛人形一式を送った。ふつう雛飾りは5段に15人が並ぶ。最上段は男女の「内裏」。2段目は「三人官女」。3段目は「五人囃子」。4段目は「左大臣、右大臣」。5段目は「衛士」3人だ…

「つくる人」と「見る人」

世の中には、「つくる人」と「見る人」がいる。芸術作品を「つくる人」がいて「見る人」がおり、詩や小説を「つくる人」と「読む人」がいる。テレビ番組を「つくる人」がいて「見る人」がいる。すべて、どちらが力に満ちているかというと「つくる人」のほう…

十二使徒の数え歌

彫刻の十二使徒群像も載せた「藤尾正人の 水彩 書 彫刻 撰」(2013年1月刊)を、阿佐ヶ谷南の西平薫様にお贈りしたところ、「汽笛一声新橋を」の『鉄道唱歌』の曲で、十二使徒を歌いこんだ歌詞を教えてくださいました。 (1)イエスの使徒たち十二人 彼らは全…

「右の頬を撃たれたら」

高校のバスケット部主将が体罰のあと自殺した。女子柔道選手団が体罰で監督や柔道連盟を訴えた。体罰は強者の弱者への暴力だ。暴力は無抵抗の相手を侮辱する。侮辱は心も傷つける。日本に徴兵制度があったころ、日本の青年は20歳で軍隊へ入ると古兵にガンガ…

「この人は大工ではないか」

イエスさまが、故郷ナザレの会堂で説教されたとき、あまりのすばらしい話に驚嘆して、人々が叫んだのが「この人は大工ではないか」という言葉です(マルコ福音書6章)。100の値打ちがあるものを100と評価せずに、割引いてケチをつけているのです。 「知って…

電子書籍で漱石の「三四郎」を読む

電子書籍で初めて本を読む経験をした。キンドル(kindle)のタブレットで、夏目漱石の「三四郎」を再読した。そして二つのことを思った。 第一は、むかし読んだはずなのに、細部はほとんど忘れて新鮮な思いがしたこと。いや、若いとき読んだのとはちがう漱石…

「ブランド国家ランキング」日本は世界3位

「ルイ・ヴィトン」や、「トヨタ」など、会社や商品にブランド力があるのは知っていましたが、「国家ブランド力」の格付けがあるとは知りませんでした。二〇一三年一月一四日(月)「朝日新聞」朝刊の「風」欄に「二〇一二年度の国別ブランド指数(Country B…

電動自転車とキリスト信仰

わたしの米寿の祝いに、三人の子から電動自転車が贈られた。これまで近くのスーパーへ走るさい帰りの坂がきつかった。自転車の前後のカゴに重い買い物を載せ、坂の手前からスピードをつけて一気に二段ギアを操って駆け上がる。「なんだ坂、こんな坂」と怒鳴…

米寿・88年の回顧

「この子は、はたち(20歳)までは生きない」と医者に宣告されたわたしが、昨2013年1月6日、88歳の米寿を迎えた。主のあわれみだ。わたしは産まれてまもなく乳が飲みにくく泣き叫んだという。親はそれが口内炎と分からず、乳児は力んで脱腸ヘルニアになった…